今回は以下の様な方に向けておおくりします。
・超人的なギタリストを知りたい人
・ショーンレインについてあらためて知りたい人
・速弾きの速度向上に関して限界を感じている人
・話しのネタが欲しい人等
紅茶党ギタリストで心理カウンセラーのオニギリです。
今回もよろしゅう!!
今回の話題は「ショーンレインという偉大なるピッキングモンスターについて語りたい」という話です。
あなたはショーンレインという稀代のピッキングモンスターをご存じでしょうか?
現代のテクニカルギターシーンでは、異常なほどのスピードや正確性を兼ね備えた化け物ギタリストでごった返しています。
それは以前の「バカテクギタリスト」の記事でも触れた通り。
ただそんな魑魅魍魎の魔窟と化している現代テクニカルギター界の住人たちに全く引けを取らないほどのとんでもない化け物が、今より40年以上も前に存在していたのです。
そう、その化け物の名が「ショーンレイン」です。
彼は当時のギターミュジックシーンの革命児でありかなり異常な存在でした。
今でも、彼の技術力を凌駕するギタイリストはそういないと思います。
そして、彼はギターのピッキング速度の向上に関してかなり有益な示唆を残しているのです。
ショーンレインについて知ることで、また一段階ピッキングスピードを上げるためのヒントが見つかるかもしれません。
では、ゆるりとおおくりします。
BPM300
速弾きを志向するギタリストなら憧れや畏怖をもって感じる速度。
この速度に右手のピッキングですら到達しているギタリストはそう多くはありません。
それがbpm300。

なお、自分の右手のピッキング速度の限界を超えてみたいのなら、一からあなたがピッキング速度の向上に関する方法論を考えるよりも、一応サンプルは少ないながらも「わたしは自分なりに方法を編み出して、限界速度を大幅に上げた」のでわたしの方法を参考にしてみるのも手だと思います。
右手のピッキング速度が上がれば、速弾きや半拍三連、32分といった高速カッティンングといったテクニカルな演奏技術の習得を行う上でその効率と各技術の精度は格段に上がります。
それなりに、ギターを弾いてきたとかテクニカルなギターに興味があるという人であれば、右手のピッキング速度の向上はもはや自分のギターライフの行く末を左右するレベルの重大課題。
「右手のピッキング速度はギターを楽しみ続ける希望を与えてくれる非常に重要な存在」と言っても言い過ぎではありません。
というのも、ピッキング速度の向上により
「自分が練習して弾けない曲は物理的にはほぼ存在しないはずだ」という自信がつきどんな難曲にも心おれず立ち向かっていく事が出来る可能性が高まるからです。

また、速度上限が高ければ高いほど、余裕をもって正確にニュアンス豊かに弾ききることのできるフレーズの幅が増えます。
自分の余裕いっぱいいっぱいの速度では細やかな表現力を発揮するなどまったくもって不可能です。

しかし、多くの場合、我流で練習を重ねても右手のピッキング速度がなかなか上がらないのが現状ではないでしょうか?
実は、わたしも今でこそ、かの元ギネスホルダーのティアゴ=デラベガさんのようにBPM600の16分以上でのピッキング速度が出せるようになっていますが、本格的に速度向上の練習を始めるまではどんなに頑張ってもせいぜいBPM320行くかどうか程度でした。
そこから、いろいろと試行錯誤を重ねて自分なりにピッキング速度を向上させる方法を見つけ実践し今に至ります。

ピッキング速度向上の方法の詳細はノートに書いていますので、「今よりも速いピッキング速度が出力できる右手をを手に入れて、色んな難曲やテクニカルなフレーズに挑戦していきたい」という方はぜひご覧くだされ。
ショーインレインとは何者か?
ショーンレイン(Shawn Lane、1963年4月21日 ~ 2003年9月26日)さんは、アメリカはテネシー州メンフィス生まれのギタリストです。
彼は4歳頃から音楽に親しんでおり当初チェロやピアノを演奏していたそうで、彼がギターを弾き始めたのは8歳頃からだといいます。
そして、彼は10歳から本格的にギターにのめりこむようになり、10歳から14歳頃までの間は起きている間中ずっと弾き続けるほどの熱中ぶりだったそうな。
なお、彼が当時影響を受けたアーティストは以下の面々だっと言います。
・ディープパープル
・レナードスキナード
・ZZトップ
・アランホールズワース(ショーンはアランのライブを見て衝撃を受けて以降、高度な演奏技術を追求するようになった。また、地元の図書館などで音楽書を読み漁って独学で高度な音楽理論も体得したという)
その後、彼は若くしてアンダーグランドのギターサークルで注目されてプレーヤーとなり、弱冠14歳にしてカントリーロックバンドであるブラック オーク アーカンソーにて参加しております。
もう完全に早熟の天才といった感じです。
さて、ではここで、彼の異常っぷりがわかる1979年の動画を見てみましょう。
1979年ですから、ショーンレインさんが16~17歳の時でこれなんですよねえ、、、。
もう、いい意味で「どうかしているだろ!」て感じです。
そんな神がかかった技術で一世を風靡し華々しいギタリストとしてのキャリアをスタートさせた彼ですが、残念なことに40歳という若さでなくなってしまっているんですよね、、、。
彼の死因について明確なことはよくわからないものの、彼が13歳の頃から乾癬性関節炎(関節症性乾癬)を患っており、その過程で治療のためにステロイド剤を使用していたことはわかっています。
また、彼はかなりのヘビースモーカーでもあったそうです。
彼は、2003年ごろに呼吸に困難を覚えるようになって医師からは一生医療酸素処置が必要と告げられますが、同年9月26日にテネシー州メンフィスの病院で亡くなっています。
なお、ショーンレインは生涯で以下のソロアルバムを残しています。
・『Powers of Ten』 (1992年)
・『The Tri-Tone Fascination』 (1999年)
ショーンレインの何がそんなにすごいのか?
ショーンレインさんのピッキングモンスターぶりは、上掲の動画である程度わかってもらえたかと思います。
ただ、前ギネスホルダーのティアゴ デラヴェガさんを知っている人は、「まあ速いのはわかるけどティアゴほどではないよね」といった印象かもしれません。
ユーチューブでいろいろとショーンレインさんの動画を見たところ、彼は平然とBPM300の16分音符くらいの速度で弾きまくっています。
ですので、彼は本気を出したらBPM400以上はいけそうな気がしてきますねえ、、、。
知らんけど。
というか、彼のすごさの神髄はやはり単純な速さの問題ではなくその音楽性にあるといっていいでしょう。
まあ、、、わたしは音楽理論については完全にど素人なんで、どんだけ彼の演奏が理論的に高度かはわからんのですが、彼の楽曲を聞いていると最近のテクニカルギター界の最先端の楽曲群と比べても何も違和感がないような気がするんです。
なんていうか、、、彼はかなり時代を先取りしていたのかもしれません。
そして、彼の楽曲はピッキングモンスターたちの多くが陥りがちな「技術は化け物じみているけど曲がめっちゃ退屈で面白みがない」といった事がないんですよね。
彼は自分の演奏技術を上手に使いこなしているって感じ。
そして、ショーンレインさんがギタリストとしてのキャリアを始めたときは、まだ速弾きの代名詞的存在であるイングヴェイさんやポールギルバートさんが登場するよりも前なんですよね。
にもかかわらず、1979年に上掲の動画の様な演奏を披露しているわけです。
独自にこの技術を身に着けたわけですから、、、いやまあ、、、なんてバケモンだよって感じですよ。
それと彼は右手がすごいだけではなくて、左手もかなりヤヴァイんですよね。
それがわかる一例が、シンコーミュージックから出ている『ヤングギター[プラクティス〕完全版』のショーンレインさんの特集で提示されている譜例です。
同書のP298「ストレッチフィンガーエクササイズPATT1」の項に以下のようなフレーズがのっているのですが、、、さてどんな感想を持つでしょうか?

一弦12f~24fのストレッチ、、、、もう完全に常軌を逸しています!!
これを始めてみた時に、わたしが「!?なにこれ??」とびっくりしたのは言うまでもないでしょう。
彼は左手の関節の柔軟性も異常だったんですよね、、、。
右手のピッキングが速いだけならともかく、関節まで柔軟とあっては、、、、ねえ、、なんも言えないですよなあ。
んで、わたしもなんか負けたくないので、やってみようとしましたが、指が届きはするものの、手が痛くて弾くとか弾かないとかいう次元ですらありませんでした。
まあ、一応音は出ますがね、、、、きついきつい。

※12f~24fフレットのストレッチは、クラシックフォーム(ギタ-を左足に置くスタイル)でギターをかなり体に近づけないと不可能。なお、筆者の手は手首のしわの最下端から薬指の先端まで20センチしかないのでおそらく標準的なサイズ。また、1フレットに人差し指をおいた場合、いくらストレッチしても7フレットまでしか押さえられない。
ショーンレインさんの手の大きさはわかりませんが、とんでもない柔軟性だってのはわかりますよねえ、、、。
ただし、彼は上掲のフレーズを「ノイジーな遊び」と言っていたそうなので、彼でさえそこまでクリアに弾けないのかもしれません。
ま、どっちにしても実際にこんなフレーズ使う機会はないですよな。
ショーンレインがピッキング速度の向上について提示した重要な視点
ショーンレインさんのピッキング速度は彼のデビュー当時のギターミュジック界において、相当に異常で傑出したものだったはずです。
そんなギター界の傑物である彼は、ピッキングに関してある発言を残しております。
その発言の趣旨というのは大まかにいうと
「速いプレイを身に付けたい?だったら、下手で構わないからさ、とにかく速く弾けよ。ゆっくりやる必要ないから」
といった感じです。
一般に言われる「丁寧に徐々に速度を上げていく」という方法とは、真逆の事を言っているわけですね。
とはいえ、この発言は個人的に「大正解」だと思っています。
自分の限界内のスピードでいくら練習していても、上限は上がらないんですよね。
限界を超えていこうとするなら、「今の限界を超えるために強い負荷をかける」のが重要なんです。
筋トレして筋細胞を破壊し筋肉が回復するときに生じる超回復で、筋肉をどんどん強く大きくしていくのと同じことを彼は言っているといっていいでしょう。
わたしがピッキング速度を上げた時に取った練習方法の根底にもこの考えはありますので、めっちゃ納得いくんですよね。
で、それで実際に、わたしは当初の限界の2倍くらいのピッキング速度にはなっていますしねえ。
ピッキング速度の上限が伸び悩んでいる人は、わざと自分の上限を超えるために強い負荷を腱鞘炎にならない程度に加えてみるのがおすすめかと。
わたしがピッキング速度を上げた方法について気になる人は、ノートの記事の方をご覧くださいませませ。
おわりに
この記事は「ショーンレインという偉大なるピッキングモンスターについて語りたい」と題しておおくりしました。
今回は稀代のピッキングモンスターであるショーンレインさんについて取り上げてみましたが、彼を初めて見た人はきっと「え?何この人!!?」て思ったはずです。
彼は理論と技術の両方を非常に高度に極めたギタリストなんですよ。
楽曲も「技術を披露するために作りました」といった感じの退屈なものではないので、聞いていても非常に楽しいですしね。
まあ、「最高かよ!」て感じのお方でございます。
では!
参考記事等
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参考
https://www.one-0.com/shawn-lane.html

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